この時期の北海道、梅雨が無く昼間は暑くても夜は涼しく過ごせると考えるのは間違っていないだろう。北海道は非常に広く、人口が少ないので広々としている印象がある。確かに札幌周辺は人口密度もかなり高いがそれ以外はそんなに高いところもなく旭川を越え東や北に向かえば少なくなる一方だ。20代の最後の2年間、会社から東京の理系大学に研究生で赴任していたので大学の夏休みを利用して北海道一周旅行をした。1年近く前から計画を練り、半月かけて回ったがとてもじゃないが日程が足りない。泣く泣く、いずれ行き直すことにして足早に回ることとなった。ちょうど国鉄がJRに変わる前年であった。私を北海道に誘うのは「雨煙別(うえんべつ)」、「風烈布(ふうれっぷ)」、「霧多布(きりたっぷ)」の3つの地名だ。大学受験の社会選択科目を地理Aにした関係でよく地図を見ていて、たまたま見つけたものだ。雨煙別は地名であり国鉄深名線の駅名である。ちょうど、同じく北海道広尾線の駅名である「愛国」発行「幸福」行きの切符が全国的に有名になった頃である。高校生なりにもいたくこの雨煙別の駅名に感動し、大学に入ったら必ず訪れようと決意し、受験勉強の励みになったのも事実だ。結局、大学生になってもなかなか北海道へ行く機会がなく29歳の夏まで実現しなかった。また、結婚後はなかなか長期の旅行が難しく再訪していないが、数年以内に隠居になったら2年ほど北海道に住んで、行きたかった所を回ろうと計画している。住むなら道北か道東と思うが、十勝方面はけっこう地震が多いので名寄近郊が良いかな。せっかく北海道に住むのだから寒い所にしたい。