徒然なるままに

クレジットカード情報を中心に日々の時事ネタ等も記事にしたいと思います

鉄道ファン

 私は鉄道ファンであった。今も継続していたら鉄オタといわれたかもしれないが。高校の頃、大阪環状線を通学に利用していた。ちょうど円の上半分に沿って乗っていた。円の一番上が大阪駅にあたり、毎朝8時前後に通ることが多かった。まだ新幹線は岡山までしかできておらず、大阪駅から山陽、九州方面への特急や急行がかなりの数出発していた。そんな中で一番よく見かけるのがディーゼル特急かもめであった。7:30京都始発で8:03大阪着、8:06大阪を発車し11時間前後で長崎と佐世保に到着するようだった。高校1年の同じクラスにTさんがいたのだが、やけに鉄道や地理に詳しく私に時刻表の読み方を教えてくれた恩人である。エル特急といわれる毎時何分発といわれるものがまだなく、金沢に行く場合、特急雷鳥や急行ゆのくに、広島行きも特急しおじと急行おんどを選択できた。大阪駅は環状線から見る場合、朝は大阪始発の西に向かう列車、東北・北陸方面から到着する夜行列車で華やかであった。夜には西に向かう夜行列車、早朝青森出発の特急白鳥や北陸方面からの列車が到着する。鉄道ファンにとっては見応えのあるシーンであった。2年近くそんな大阪駅の日常風景を見続けたのだが、幕切れが来た。新幹線の博多開業が1975年3月15日で、この日を境に大阪発山陽・九州方面の昼間特急・急行が全廃となった。好きだったかもめも廃止された。廃止となる3週間ほど前に初めてカメラを持って鉄道の写真を撮った。それまでは眺めているだけで満足していたが見られなくなるというので父にカメラを借りて早朝から大阪駅に駆けつけた。43年前であるが、けっこう人が来ており、列車が到着するたびに人が動いた。規模としては30人もいない程度でそれでも駅員に注意される者がいた。できるだけ通行の邪魔にならないようにしていたが、かもめが到着すると数人が線路上におりて撮影したため、自分もおりて撮した。線路上に故意に降りたのはこれが最初で最後であるが、駅員も「撮したらさっさと上がりや」という程度で、今からは信じられないのどかな時代であった。なお、この時に撮した写真の1枚をこのブログのプロフィールに使っている。